「無所属」が示すぶれない強さ バスケ日本、馬場雄大の夢のかなえ方
野村周平
馬場雄大(27)はバスケットボール男子日本代表12人で唯一、無所属の選手だ。それは、代表で中核を担う男のハングリー精神を表す肩書でもある。
昨季はNBA下部のGリーグ、テキサス・レジェンズでプレーした。NBA入りを目指し、海を渡って4年。日本にいれば、どのBリーグチームに行ってもエースとして1億円単位の報酬が得られるのに、馬場は待遇が決していいとは言えない環境で挑戦を続けている。
6月に東京都内で久しぶりに馬場と会った筑波大の恩師、吉田健司監督は冗談交じりにこう聞いたという。
「もう貯金がなくなっただろう」
馬場は「そうですよー」と笑っていたそうだ。
そんな教え子を見て、吉田監督は「苦労しているだろうに全然ぶれていないな」と感心したという。
馬場を止められる大学生は日本にいない
NBA選手になりたい――。
富山第一高から筑波大に誘った時も、馬場は今と変わらぬ夢を持っていた。
だから、吉田監督は高校生の…
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