「天下統一」を果たした藤井聡太八冠 期待されるのは「項羽と劉邦」
将棋の藤井聡太名人・竜王(21)が史上初の八冠を果たした。タイトルの独占は史上4人目。圧倒的な強さを改めて印象づけた。一方、過去にさかのぼると、タイトル保持者の顔ぶれが全て異なる「戦国時代」もあった。覇権の移り変わりは、将棋界の歴史そのものでもある。
藤井名人・竜王は、王位・叡王・棋王・王将・棋聖と合わせて七冠の状態で王座戦五番勝負に臨んだ。11日の第4局で永瀬拓矢王座(31)を破り、シリーズ成績3勝1敗で王座を獲得すると共に八冠になった。
これまでに全冠制覇を成し遂げたのは、升田幸三(1918~91)、大山康晴(1923~92)と羽生善治九段(53)の3人。時期によってタイトルの数が異なるため、升田は三冠、大山は五冠、羽生九段は七冠での達成だった。藤井八冠は王者の系譜に名前を連ねた形となる。
記者サロン「渡辺明が語る将棋界2023」【11月23日(木・祝)~】
藤井聡太八冠が誕生しました。新記録が達成された王座戦五番勝負の勝負の分かれ目はどこにあったのか。藤井八冠の快進撃に待ったをかけるのは誰か。名人3連覇の実績を誇る渡辺明九段にたっぷり語っていただきます。
今回は、藤井八冠が「天下統…