第1回世界との差を可視化した「谷型カーブ」とは Jリーグ改革、なぜ今?
二十数年前から、サッカーJリーグで浮かんでは消えてきた改革案がある。
シーズン移行。
その時々で「秋春制」などと通称を変えながら、メリットとデメリットが議論されては実現が見送られてきた。
それがいま、導入へ、かじが切られようとしている。
14日、各クラブの代表者が集まる実行委員会で、移行の可否についての意見集約があった。全60クラブ中、8割超の52クラブが、2026年夏からの実施に賛意を示した。最終決定は19日のJリーグ理事会に委ねられた。
世界のサッカーは欧州を中心に動く。選手の移籍時期も、国際大会の日程も、代表チームの活動も、「夏開幕、春閉幕」という欧州主要リーグのカレンダーに合わせる形で回る。
「春開幕、冬閉幕」というJリーグのカレンダーを欧州に合わせれば、日本サッカーの成長は世界基準で加速するというのがシーズン移行の理屈だ。
ただ、その理屈は具体的な裏づけに乏しかった。移行すれば冬場の公式戦を強いられる降雪地域のクラブの反対、学校の入学・卒業の時期にひもづく既存の枠組みを変えることへの抵抗感も根強かった。
「メリットは何?」 戸惑うクラブ社長
なぜ、いま、シーズン移行なのか。
直接のきっかけは「外圧」だ…