最大公約数じゃなくても IKKOさんが記事に期待する「寄り添い」
LINEなどのSNSを使って読者の皆さんと情報交換しながら深掘り取材する企画「#ニュース4U(For you)」が、2018年12月の始動から5周年を迎えました。
#ニュース4Uは、朝日新聞紙面に5年間で250本以上の記事を掲載してきました。
20年には、パニック障害に悩む声が取材班に寄せられました。同じ障害と向き合ってきた美容家のIKKOさんにインタビューしたところ、自身の経験をもとに「大丈夫!」と力強く語ってくださいました。
5周年を機に、IKKOさんから取材班にエールをいただきました。
悩む人がいる 知ってもらう工夫を
私が登場した記事、反響が大きかったのね。きっと悩んでいる人がたくさんいたからね。でも、バズるバズらないにこだわってたらダメよ。
自分には関係ないって思う人のほうが多い記事でも、それを知りたい人、意見交換したいと思っている人がいっぱいいるかもしれない。
最大公約数の人たちが求める内容じゃなくても、ごく少数の人が真剣に悩んでいることも取り上げて。苦しんでいる人がいるなら、こんなふうに苦しんでいる人がいるって、みんなが知ることは重要ですよね。
気をつけたいのは、記事がリアルタイムに知りたいことかどうか。いろんな世代の人たちがどういうことを知りたいのか、何に興味があるのか、投稿から考えてみて。
新聞は昔から正確な情報を得る手段の代表として、とても大事だと思っています。でも現代人は自分の興味があるものにだけチャンネルを合わせるでしょ。そんな人たちも読みたくなるような工夫をしてほしい。それが、悩んでいる人を救っていくことになる。みんなもいろんなヒントや感性をもらえる。
記事での「寄り添い」を期待してます。いい記事を書いてね。
イッコー 美容師を経てヘアメイクアップアーティストとして独立。現在は美容家・タレントとして、化粧品もプロデュースするなど幅広く活躍。著書に「1ミリの優しさ」など多数。
あなたとともに #ニュース4U 5周年
「#ニュース4U」は、みなさんから寄せられた身近な疑問や困りごとをもとに、SNSなどで情報交換しながら深掘り取材して発信する企画です。2018年12月から始動しました。
四つの「U」には「新しくて(Up-to-date)、役に立つ(Useful)、ユニークな(Unique)記事を、あなたのリクエストに応えて(Upon your request)お届けします」という意味を込めています。
LINEのメッセージやX(旧ツイッター)、メールで取材リクエストを受け付けています。LINEなどでみなさんから経験や意見を募ることもあります。記者が関係者や専門家を取材して、記事を作り上げます。
「子どもの遊ぶ声は騒音ですか」(2023年8月12日朝刊)は1通のリクエストから取材を始めました。元気に遊びたい子どもたちと、静かに暮らしたい人たちがいる中で、共生を目指して取り組む保育園や高校などを取材。専門家のアドバイスや海外の事例も取り上げました。
「パニック障害、『大丈夫』」(2020年1月27日夕刊)も、1人の当事者の悩みの声から取材を始め、同じく当事者のIKKOさんにも思いを語ってもらいました。
LINEでID「@asahi_shimbun」を検索するかQRコードで「友だち追加」すると、取材班とやりとりできます。メール(news4u@asahi.com)もお待ちしています。
投稿お待ちしています
#ニュース4U取材班が今取り組んでいるテーマの一つが、「パートナーシップ」です。
夫や妻や同性パートナーなど、もともと他人だった誰かと人生を共に過ごすうえで、どんな悩みをお持ちですか。2人の関係にひびが入ったとき、どう乗り越えてきましたか。あなたのご経験をお聞かせください。
マッチングアプリが普及し出会いの形も変わってきているようです。アプリを通じた出会いや別れ、「同じ人と2回結婚した」など多様なエピソードを募集しています。