「ナンバーワン」など出発順の伝達を停止 国交省が緊急策 羽田事故
東京・羽田空港の滑走路で日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機同士が衝突、炎上し5人が死亡した事故で、斉藤鉄夫・国土交通相は9日午前、緊急の対応策を発表し、有識者による衝突事故対策検討委員会を立ち上げることを明らかにした。
緊急の対応策として、管制官による監視態勢の強化▽パイロットによる外部監視の徹底▽滑走路進入に関するルールの徹底、などの対応をとるという。また、検討委では、パイロットと管制官に対する注意喚起システムの強化などを有識者らに検討してもらう方針で、12日に詳細を発表する。
斉藤国交相は「公共交通機関としての航空の信頼回復を図ることは、私の大きな使命の一つ。国土交通省の総力を挙げ、航空の安全安心対策に取り組む決意だ」と述べた。
また、国交省によると、当面は管制官から離陸順を伝えない運用にすることも決めた。
国交省が公表した交信記録では海保機が誘導路に着いた際、管制官が海保機に対して「ナンバーワン」と伝えたところ、海保機から管制官に「ナンバーワン、ありがとう」という返答があった。
海保の聞き取りに対して、海保の機長は「滑走路進入の許可が出ていたと認識していた」と話したという。
複数の元機長や航空関係者が取材に対し、「『ナンバーワン』という言葉が、進入許可だと勘違いさせた可能性がある」と指摘している。
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