中学受験(中受)の過熱ぶりが話題になるなか、X(旧ツイッター)で、東京の高校受験の魅力を発信している人がいます。高校受験ならではのメリットとは――。約4万3千人のフォロワーがいるアカウント「東京高校受験主義」の「中の人」で、都内の塾で教える男性に聞きました。
――なぜ発信を?
都内で高校受験対策などの塾講師をしています。以前から中学受験の過熱ぶりに危機感を抱いていましたが、数年前、中学受験生の保護者に最近の高校受験の現状を話したところ、「知らなかった」と大きな反響がありました。そこで、高校受験の現状をもっと知ってもらいたいと思い、発信を始めました。
――なぜ大きな反響が?
高校受験や都立高校について、多くの保護者は自分の時代の記憶で止まっていて、意外と最近の状況を知らない。でも、東京の高校事情は2000年代以降、激変しています。
当時の石原慎太郎都知事は「都立復権」を掲げ、高校改革を推進。学区は撤廃され、01年に開校した都立科学技術高など、特色ある学校も増えました。私立や通信制、地方の公立高校に進学する「地域みらい留学」なども含めれば、親世代とは比べものにならないほどの選択肢があります。
海外研修のチャンスに恵まれている
――進学後の選択肢という面では、どうですか?
都の留学支援とは?内申点制度の現状は? インタビューで気になる疑問に答えてもらいつつ、記事後半では都立高校の近年の取り組みについても紹介しています
いま、円安の影響もあって海…