富士山の通行予約システムに装備チェック機能 山梨県が安全対策強化
富士山を山梨県側から登る吉田ルートについて、県は20日、通行予約システムで予約する際に必要な装備が整っているか登山者にチェックしてもらう機能を追加するなど、来年度に取り組む安全対策の強化方針を明らかにした。
富士吉田市で開かれた地元関係者への説明会で明らかにした。
県によると、通行予約システムのチェック機能は、必須項目と推奨項目に分け、それぞれ複数項目を選んでもらう想定だ。今年はできなかった当日予約も可能にする。
また、この夏は開山期間の72日のうちピーク時を中心に39日間だけ開いた「7合目救護所」を、開山中は毎日開くことにした。少なくとも医師か看護師のどちらかがいる態勢を整えたいという。
さらに、県が民間に委嘱している巡回指導員ら「適正化指導員」の技能向上のため、山中を想定した野外での救命救急研修を実施し、遭難への対応を強化する。
この夏、5合目ゲート付近では、十分な登山装備がない「軽装登山」を注意しても、従わない人が少なくかったことが大きな課題となった。県は非常勤職員「富士山レンジャー」により強い権限を持たせるなど、軽装登山の防止策を検討している。
来年度の安全対策の強化方針
・下山道にシェルター2基設置(閉山後)
・7合目救護所を開山中毎日開設
・県が委嘱する「適正化指導員」の技能向上
・県非常勤職員「富士山レンジャー」の権限強化(検討中)
・通行予約システムの機能拡充(当日予約可、装備などのチェック)
・自然解説業務の拡充(ガイド付き自然散策コースなど開山中毎日)
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