「江戸時代なら切腹か蟄居謹慎か」作家が見る自民党派閥の裏金事件

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聞き手・小村田義之
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 政治家の責任なんてどこ吹く風と逃げ回り、処分さえ下れば一件落着? 自民党の裏金事件であぶり出された為政者たちの姿に、江戸時代の名君ならどんな処分を下すでしょう。初代会津藩主、保科正之に詳しい直木賞作家の中村彰彦さんに聞きました。

     ◇

 今の世の中にこんな政治家がいてくれたら――そう思うのは、江戸時代の初代会津藩主、保科正之です。徳川四代将軍・家綱の補佐役を務め、名君として語り継がれています。

 1657年、明暦の大火で江戸城天守閣が焼失した後、再建を主張した老中たちに、正之は「天守閣は遠くを見るだけの代物で、いまは町屋の復旧に力を入れるべきだ。そんなことに公金を使うべきではない」と反対したのです。

 現在は皇居となっている江戸…

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この記事を書いた人
小村田義之
政治部|外交防衛担当キャップ
専門・関心分野
政治、外交安保、メディア、インタビュー