北陸新幹線の福井開業「うれしい悲鳴」 でも集客続く?すでに不安も
佐藤常敬 永井啓子 長屋護 乗京真知
北陸新幹線の金沢―敦賀間の開業から16日で1カ月になる。新駅周辺は開業効果が顕著で、県外や海外からの旅行者で活気づいている。ただ、一過性のにぎわいになりかねないとの懸念もあり、飲食店主らは今後に向けた思案を始めている。
「座席が埋まり、立ち乗りのお客さんもいます」。敦賀駅前のバス乗り場で、運行会社の女性スタッフは笑みをこぼした。駅を起点に気比神宮や金ケ崎緑地、日本海さかな街などを巡る「ぐるっと敦賀周遊バス」。乗り場には外国人客ら20人以上が並んでいた。
バス乗り場では、原発へ向かう電力会社員の列を見ることはあっても、観光客が並ぶ光景を見ることは、開業までほとんどなかった。市交通政策課によると、同バスの3月の乗車数は前年同月比1・8倍の8956人。また、県によると、人気の観光地「赤レンガ倉庫」(金ケ崎緑地)の3月の入り込み客数は、前年同月比1.4倍、敦賀駅隣接の公設民営書店「ちえなみき」は同2・2倍の3万6千人に達した。
駅前で土産物店を営む敦賀駅…