不登校の生徒向け特例校、県立小郡高に来春設置へ 公立高で全国初か

福井万穂
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 福岡県教育委員会は、不登校の生徒が特別なカリキュラムで学べる不登校特例校(学びの多様化学校)を来年4月、小郡市の県立小郡高校に設ける。寺崎雅巳教育長が12日の県議会の答弁で方針を明らかにした。不登校特例校は全国に小中や私立高が35校あるが、公立高では初めてとなる見込み。

 小郡高に1コース(定員40人)として設け、始業を1時間ほど遅らせるほか、授業時間を5分短縮の45分にする。良好な対人関係を築くための「ソーシャルスキルトレーニング」や、自分の将来の進路を考える「キャリアリサーチ」といった独自の科目を設ける。個別指導ができるよう教員数を確保したり、スクールカウンセラーを重点的に配置したりする。

 学力検査は国語、数学、英語の3教科と面接、作文で、学習意欲を評価する方針。試験は1月下旬に行い、不合格の場合は3月実施の一般入試にも出願できるようにする。

 文部科学省は2027年度までに、不登校特例校を全都道府県と政令指定都市に1校以上設ける目標を掲げている。公立高ではほかに、大阪府が26年度以降に府立高への設置をめざしている。

 このほか、来春の県立高入試から、不登校が長く続く生徒を対象にした特例選考を、新たに行う方針も明らかにした。調査書の評定は選考資料とせず、学力検査と面接で選抜する。詳細は10月に発表する要項で示す。

 一般入試は主に学力検査と中学3年時の調査書で選抜する。不登校など欠席日数が多い生徒は、評定が低いことを理由に全日制高校を志願しにくい傾向があったという。

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この記事を書いた人
福井万穂
西部報道センター|行政
専門・関心分野
沖縄、水俣、教育