奈良の民俗博物館が休止 収蔵品廃棄の知事発言が波紋、応援望む声も
奈良県の大和郡山市にある県立民俗博物館が16日から、長期休止に入った。山下真知事が収蔵品の廃棄に言及したこともあり、直前の3連休は多くの人が訪れた。同館は3年先の再開をめざし、展示資料の整理を進めるとともに、今後の運営のあり方の検討を進めていく。
最終日の15日には、空調が故障した館内で、来場者はうちわや扇子を手に、汗をぬぐいながら農具や生活用具などの展示に見入っていた。
この日は、1日の平均入場者の10倍近い351人が来館。同日午後の学芸員による展示解説ツアーは通常40分程度のところ、質問が相次ぎ2時間近くに及んだ。休止について説明を求める来場者に、政木一美・総務学芸課長が、収蔵品の管理が不十分だった経緯について、約1時間にわたり説明した。
同館の収蔵品約4万5千点のうち2万点超は閉校した高田東高校や旧郡山土木事務所など、館外での保管が続いてきた。今後は館内に移し、新たな保管方法を検討することになる。
同館の有料入館者は昨年、約2800人にとどまった。県は今後、民間業者にコンサル業務を発注し、開館50年を迎える同館の今後の運営について提案を受ける予定だ。
「将来廃館になるのか」の質問に課長は
大和郡山市内在住の40代の…