東京女子医大の理事会、理事長解任を決定 第三者委「適格性に疑問」

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 東京女子医科大学東京都新宿区)で7日、臨時理事会が開かれ、岩本絹子理事長(77)を理事長職から解任した。同大が発表した。岩本氏がトップを務めていた同窓会組織で不透明な資金の流れなどの問題が表面化し、2日に公表された第三者委員会の報告書で「理事長としての適格性に疑問」と批判されていた。

 同大によると、理事長解任は岩本氏を除く全会一致。理事会では、新体制発足までの暫定措置として、肥塚直美理事が理事長に選任された。岩本氏の理事、評議員からの解任には評議員会の決議が必要で、近く評議員会を開き、解任手続きに入る。

 理事会に出席した複数の理事によると、オンラインを含め理事全員が出席し、岩本氏に対して、自ら辞任する意向があるか尋ねた。岩本氏が「第三者委の報告を検証してからやめたい」などと答えたため、解任の動議が出された。解任が決まった後、岩本氏は退席したという。

 同大関係者によると、7月31日にあった臨時理事会で第三者委が事前に報告書の内容を説明した際、一部の役員からは理事長の退任や現理事の総辞職が必要だとの声が上がっていたという。

 報告書によると、岩本氏は同大創立者の一族で、1973年に同大医学部を卒業。81年に民間の産婦人科を開設し、長年にわたって開業医として働いてきた。2013年に同大の同窓会組織「至誠会」の代表理事に就任(23年解任)。14年に同大病院の集中治療室で2歳の男児が麻酔薬を大量投与され、後に死亡する事件が発生し、大学再生のために岩本氏が経営担当の副理事長に就任。19年、理事長に就任した。

 同大をめぐっては警視庁が3…

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