難病と生きる希望の子、10歳に 「ハーフ成人式」で姉が読んだ手紙
菊地洋行
染色体異常による指定難病「4pマイナス症候群」で、合併症や障害とともに生きる加藤希帆乃(きほの)さんが10歳になった。医師から「小学校入学まで生きられないかもしれない」と告げられていたが、家族は名前に込めた希望を持って成長を喜び合っている。
お祝いの「ハーフ成人式」があったのは7月28日。医療的ケアが必要な子どもとその家族が生きやすい社会をつくろうと、希帆乃さんの母、加藤亜里沙さん(39)が和歌山県新宮市で立ち上げたNPO法人nearの設立1周年の記念日に合わせ、市内にある事務所で開いた。
希帆乃さんは、2014年4月に生まれた。
亜里沙さんは長女・希乃羽(ののは)さん(13)を出産後に、双子を授かったがおなかのなかで亡くなった。その後、希帆乃さんの命が宿った。
だが、胎内での成長が遅く、羊水検査で染色体異常が判明。医師からは、出産後にさまざまな合併症を伴うことを告げられたが、夫の栄作さん(39)と話し合い、産むことを決断した。
「双子を流産して、命は当た…
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