「行け!京都国際」韓国の中学生が声援 大統領も祝福「誇りと勇気」
韓国系の民族学校をルーツとする京都国際が夏の甲子園で初優勝を決めたのを受け、韓国でも喜びの声が上がった。
尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は23日、自身のフェイスブックに「決勝戦の球場に韓国語の校歌が力強く響き渡った。在日同胞に誇りと勇気を与えた」と書き込んだうえで「野球を通じて韓日両国がもっと親しくなれれば」と期待を込めた。
南部の慶尚南道・晋州(チンジュ)には京都国際と姉妹校として連携する善仁(ソンイン)国際中学校がある。日本語教師として働く福田楓さん(31)は2021年まで京都国際の体育教諭だった。この日は福田さんの呼びかけで3年生がテレビで観戦。「カジャ(行け)!京都国際」と書かれた紙を手に声援を送ったという。
京都国際が勝ち進むにつれ、韓国メディアの報道も増え、福田さんは知人の韓国人らから「野球部に寄付したい」との連絡を受けるようになった。福田さんは「今年は強いと聞いていた。彼らならやってくれると信じていた」と喜んだ。
韓国メディアも京都国際の優勝を速報。聯合ニュースは「奇跡の歴史を刻んだ」と報道。有力紙・東亜日報は「応援席には在校生や教職員だけでなく、在日同胞や在日韓国大使館関係者らが詰めかけ、熱く応援した」と報じた。朝鮮日報は「韓国系京都国際高校、『夢の舞台』甲子園で頂点に立った」との見出しで伝えた。民族学校をルーツとするが、「最近ではK―POPなど韓国文化に関心のある生徒の志願も増えている」とし、大半が日本国籍であることなどを紹介した。