「満足なくとも…」日韓が探った妥結点 佐渡遺産登録の裏で外交は

有料記事取材考記

政治部 高橋杏璃
[PR]

 この夏、「佐渡島(さど)の金山」(新潟県)がユネスコ世界文化遺産に登録された。私は日韓外交当局間の水面下交渉を取材した。

 佐渡の鉱山は戦時中、朝鮮半島出身者が働いており、韓国政府は「強制労働被害の現場」と主張。日本側は自民党議員の一部が「歴史戦だ」と反発し、懸案となっていた。世界遺産登録は全会一致が基本原則で、日本は委員国である韓国に同意を求めていた。

 ユネスコ会合が1週間後に迫る7月中旬、交渉に関わる日本政府関係者は緊迫した様子でこう漏らした。

 「『強制性』の論点は本当に…

この記事は有料記事です。残り746文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
高橋杏璃
政治部|外務省担当
専門・関心分野
外交