その印象的なオルガンが鳴った瞬間、1万人が総立ちになった。
7月30日、米大統領選の行方を左右する接戦州、南部ジョージア州アトランタ。米歌手ビヨンセの楽曲「フリーダム」と、この日一番の大歓声が混じり合うなか、民主党の大統領候補ハリス副大統領が笑顔で現れた。集会での彼女の定番の登場シーンだ。
自由! 自由! 私は動けない/自由よ、私を解放して!
フリーダムはビヨンセが2016年に発表した代表曲の一つだ。「私は自分で鎖を断ち切る」など、自由を求める彼女の決意が歌われる。黒人や女性への連帯を示し、人種差別の撤廃をめざすブラック・ライブズ・マター(BLM)運動を象徴する1曲でもある。
自由の歌 テーマ曲に選んだわけ
いくつもの文脈が折り重なる…