囲碁が「AI産業を活性化」ノーベル化学賞に グーグル研究者が会見

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ワシントン=合田禄
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 ノーベル化学賞の受賞が決まった英グーグル・ディープマインド社のデミス・ハサビス最高経営責任者とジョン・ジャンパー上席研究員の2人が日本時間9日夜、オンラインで会見し、喜びを語った。たんぱく質の立体構造予測という極めて専門的な研究の発展に、囲碁AI(人工知能)の開発で培った技術が寄与したと語った。

 2人はAIを活用し、たんぱく質の立体構造を予測する精度を飛躍的に向上させたプログラム「アルファフォールド(AF)」を開発。2018~20年に公開したAFやAF2に続き今年はAF3も発表し、世界中の研究者が利用している。

 ジャンパー氏は、AFには世界の研究者が蓄積してきた実験データを使っていることを念頭に「先人たちが得た知識があってこそだということに心から感謝したい」と謝意を述べた。

 そのうえで「実験してきた研究者たち、たんぱく質の構造を測定する能力を開発した人たち、特に(米ラトガース大学の)ヘレン・バーマン(博士)をはじめとするたんぱく質のデータバンクの先駆者たちによる長年の努力の上に成り立っている」と話した。

 今回の受賞について、ジャン…

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この記事を書いた人
合田禄
アメリカ総局|科学・米国政治担当
専門・関心分野
科学、医療、気候変動、宇宙開発