中国、特別国債で大手銀に資本注入 隠れ債務対応も強化、財政出動へ

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北京=鈴木友里子
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 中国財務省は12日、長引く不動産不況にともなう景気減速を受けて、特別国債の発行により大手国有銀行に公的資金を注入して、健全性を高めると発表した。金融システムの安定化を図り、経済を下支えしたい考えだが、国債の発行額については明らかにしなかった。

 この日会見した藍仏安財務相は、大手国有銀行の経営は安定しているとの認識を示しつつ、「(資本増強により)実体経済の発展に貢献する力をさらに強化する」と語った。ここ数年、中小の地方銀行への公的資金注入は行われてきたが、特別国債発行による大手銀行への実施は、アジア金融危機を受けた1998年以来、四半世紀ぶりとなる。銀行の健全性を高め、貸し出し余力の強化をねらう。

 また、政府の統計には表れない地方政府傘下の投資会社などが抱える「隠れ債務」解消のための政策も加速させる。藍財務相は「中央財政にはまだ比較的大きな債務拡大の余地がある」と語り、国債の追加発行の可能性にも言及した。

 これら財政出動の規模や詳細…

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この記事を書いた人
鈴木友里子
中国総局|中国経済担当
専門・関心分野
中国経済、日中関係