転機はあの年の「予選落ち」 国学院大が大学駅伝3冠をめざすまで

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小林直子
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 10月の出雲駅伝で優勝した国学院大学。11月3日の全日本大学駅伝でも優勝候補と評され、正月の箱根駅伝と合わせた「学生駅伝3冠」を狙う。就任15年の前田康弘監督(46)は言う。「今年は最大のチャンス」

 前田監督が就任したのは2009年。「チームの意識づけに長い時間を要しました」。全日本で16度、箱根で8度の優勝を誇る強豪・駒沢大学出身で、実業団でも競技を続けたとはいえ、就任時はまだ31歳。他大学の監督はもちろん、高校の指導者もほとんどが年上だった。

 「選手のスカウトが難しかった」と振り返る。母校のように卒業生に有名選手がいる駅伝強豪校でもなければ、ライバル校と比べ、大学そのもののブランド力が全国的に強いわけではない。

 それでも、地方の公立校出身者や無名の選手を育成し、箱根駅伝などにコンスタントに出場することで、高校の指導者たちの信頼を得ていった。

 そんなチームの転機になった年がある。

「ガツンと殴られたような感じ」

 それまで5大会連続で出場し…

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この記事を書いた人
小林直子
横浜総局|記者キャップ
専門・関心分野
子育て・教育、スポーツ