「産後ママ食」で満足感アップ 北海道江別市立病院、生き残りに向け

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佐藤亜季
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 北海道江別市内で唯一の公立総合病院である市立病院(337床)が始めた、出産で入院した女性向けの「産後ママ食」が人気だ。少子化により、出産の受け入れをやめる医療機関は後を絶たない。市立病院の経営は厳しいが、サービスの拡充で地域医療の受け皿として生き残りをめざす。

 タラのアクアパッツァ、チキンのハーブ焼き、夏野菜のガパオライス――。病院の食事とは思えないおいしそうなメニューが毎食ごとに並ぶ。通常の病院食より1食の品数は多く、週に3回ほどはパンも取り入れる。午後3時には、プリンやムースなどのおやつも出る。

 出産件数は2019年度に500件を超えたが、23年度は430件にとどまった。19年に市内の民間クリニックが出産の受け入れを休止したことで、19年度の件数は大きく伸びた。だが、以降は少子化による出生数の低下の影響で伸び悩んでいる。

 出産の数を増やすために札幌の民間クリニックなどでは、出産費用は高額になるが、エステや豪華な料理など高水準のサービスを提供するところもある。

食器や料理の彩り 見た目にもこだわり

 市立病院として、出産費用を…

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この記事を書いた人
佐藤亜季
北海道報道センター|経済担当
専門・関心分野
経済、出産・子育て、外国人との共生