第2回希望額は400億円、国側は40億円 無人島の国有化、難交渉の末に
岡戸佑樹 高島曜介 台北=高田正幸
種子島の西12キロに位置する馬毛島(鹿児島県)で2023年1月12日、自衛隊基地の新設工事がスタートした。
同じ日。
米ワシントンでは、日米の外務・防衛の担当閣僚が集う「2プラス2」という会合が開かれた。
出席者は外相の林芳正、防衛相の浜田靖一、国務長官のブリンケン、国防長官のオースティン(肩書はいずれも当時)。
4人の共同文書は、中国の軍事的脅威に触れ、馬毛島にも言及した。米空母の艦載機の訓練場所として。
米軍にとって横須賀に配備される空母は、インド太平洋地域での前方展開の中核に当たる。艦載機の陸上離着陸訓練「FCLP」は、最重要訓練とされる。
騒音がネックで、太平洋の孤島、硫黄島(東京都)で行われてきたが、艦載機の拠点の岩国基地(山口県)から1400キロも離れていることが懸念材料だった。
だから両政府にとって、長年模索してきた代替地の確保は悲願だった。
【動画】自衛隊の新基地が建設されている馬毛島
米国務長官「本当に無人島なのか」
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