トランプ氏勝利「ウォッカで乾杯」 でも喜んでいられない右翼の事情

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パリ=宋光祐 ブダペスト=牛尾梓
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 米大統領選でのトランプ前大統領の勝利を受け、欧州で右翼勢力の動向に注目が集まっている。トランプ氏と蜜月関係にある右翼系の首脳らが欧州連合(EU)内で影響力を増すとの見方がある一方、庶民に寄り添う姿勢で支持を広げてきた右翼政党は、自国経済を混乱させかねないトランプ氏を警戒する。

 「選挙での勝利、おめでとう」。右翼政党を率いるイタリアのメローニ首相は6日夜、米大統領選で勝利したトランプ氏への祝意をX(旧ツイッター)に投稿。さっそく電話で話したことも明らかにした。翌朝にはトランプ氏を熱烈に支持する米起業家イーロン・マスク氏にも電話し、自身が笑顔でマスク氏と肩を並べた写真も投稿した。

 メローニ氏とマスク氏は今年9月に米ニューヨークで開かれたイベントで互いをべた褒めし合うなど蜜月関係にある。米大統領選前には、トランプ氏を支持するマスク氏に接近するメローニ氏への批判もあったが、トランプ氏の復権が決まってからは今後の欧米関係のカギを握る首脳としてメローニ氏に注目が集まっている。

自国第一、移民規制……共通する主張

 今年6月に行われた欧州議会

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交
牛尾梓
欧州総局|欧州連合(EU)担当
専門・関心分野
国際政治、データジャーナリズム、AI、OSINT