宅地だった松本城外堀跡を復元 堀の中に湧き水「まちの特色具現化」
小山裕一
国宝・松本城の外堀跡をかつての水堀に復元させる事業を長野県松本市が進めている。長年宅地などになっていた外堀跡を10年ほど前から買収していき、今秋すべての用地を取得できるめどがついた。堀の中をたたえるのは、市中をめぐる豊かな湧き水。かつての城の姿を再現することだけが市の狙いではない。
市によると、復元が予定されている外堀は天守の南側と西側にあり、広さは約9300平方メートル。10月の臨時市議会で、最後まで残っていた用地約110平方メートルを取得する議案が可決され、全用地の買収が決まった。
取得にかかる費用はこれまでの分を含め約26億円に上る。買収を始めた当時に見込まれた総事業費は約47億円だったが、今後の発掘調査を経て復元方法などが決まるため、現在は未定という。
堀の面積は3割増
対象となった80戸のほとん…
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