多目的トイレは「誰でも」から「必要な人」に ストレスない利用模索

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丹治翔
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 「多目的トイレは、必要な人が使いやすいようにしてほしい」。読者とSNSで双方向にやりとりする「#ニュース4U」取材班のLINEに、車いすを利用しているという男性から投稿が届きました。必要な人が必要なときに使えるトイレへ――。国も対策に動き出しています。

車いすの人に欠かせないトイレ

 大阪府吹田市の島晃さん(69)は11月上旬、「またか」と思った。

 相談に訪れた大阪市内の警察署での待ち時間、用を足そうと多目的トイレへ向かったが、「使用中」の表示だった。

 60歳のときに脳梗塞(こうそく)を患って以来、右足が不自由になり電動車いすが欠かせない。一般の男性トイレは空いていたが、和式で車いすも入らないことから、利用を諦めた。

 島さんは月に数回、そんな経験をする。多いのは、人が集まる大きな駅や商業施設の多目的トイレ。10月末に順番待ちをしていたときは、ハロウィーンの仮装をした若い女性が出てきたという。

 広い個室スペースに手すりもついた多目的トイレは「車いすの人にとって欠かせない」と島さん。備え付けのベッドでおむつ交換をする知人の障がい者もいるという。

「誰でも使える」から変化

 国土交通省によると、多目的トイレの普及が進んだのは2000年代から。国が指針を示し、車いす用トイレに乳幼児のおむつ交換台やオストメイト(人工肛門(こうもん)などを使う人)対応の設備が追加されるようになった。

 公共トイレのバリアフリー化に詳しい東洋大の高橋儀平名誉教授(建築学)は、「当時は建物や交通機関に少なくとも1カ所は誰もが使えるトイレを作るべきだという考えがあった」と説明する。

 「多機能トイレ」「だれでも…

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