「ないと正月迎えられない」 飛驒地方で「花もち」生産最盛期

小玉重隆
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 飛驒地方に伝わる伝統の正月飾り「花もち」の生産が岐阜県高山市で最盛期を迎えている。「飛驒の花もち組合」高山工房では、集まった約10人が雑木や柳などの枝に幅1センチほどに切った紅白の餅を、一つひとつ丁寧に巻き付けていた。雪深い飛驒では生花が少なく、餅で代用したのが始まりという。

 同工房では、高さ50~80センチのものから、旅館や店舗に飾る約2メートルの大きなものも製作する。作業は25日ごろまで続き東京、大阪、名古屋などの市場へ出荷される。

 作業をしていた中野純江さん(50)は、「ようやく寒くなって餅の乾燥に適した季節になりました。これがないと正月を迎えられないです」と話していた。

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この記事を書いた人
小玉重隆
映像報道部
専門・関心分野
ビジュアルコミュニケーション、民主主義
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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年12月6日12時49分 投稿
    【視点】

    こんな句も。 餅花を見上ぐるたびに華やぎて  細見綾子 赤や白の餅を枝につけて花のように見立てた餅花(=花もち)を土間の柱や床の間に高々と飾って、豊作や幸福を祈願する。明るく華やいだ餅花がもたらすやわらかな雰囲気に包まれて、心の安らぎを

    …続きを読む