コンクールの審査員を引き受けて 信長貴富さんが気づいた芸術の姿

有料記事くちびるに歌を

[PR]

 久しぶりに全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)の審査員を仰せつかった。去る11月23、24日に愛媛県県民文化会館で催された大学職場一般部門(大学ユース、室内合唱、同声合唱、混声合唱、以上全4区分)の審査である。

 思うところあって15年ほど審査の依頼を断り続けていたのだが、最近になって全日本合唱連盟の理事の末席をあずかることになり、断ってばかりいられないという心境の変化があった。審査員は他者を評価する存在であると同時に、自身の知識や感性を試される。おのずと身が引き締まり、張り詰めた時間を過ごすことになった。

 ようやく全日程の審査を終え、宿泊先に戻る車中、全日本合唱連盟理事長の長谷川冴子先生と隣り合わせた。先生はいつも弾んだソプラノのトーンでお話しになる。

 「信長さん、コンクールが嫌いだって言ってたけど、どうだった?」

 「えっ、嫌いって言いました…

この記事は有料記事です。残り1113文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

合唱 最新情報

合唱 最新情報

コンクールや大会日程など、合唱に関する最新情報はこちら[もっと見る]