「銃声で起きた」 シリアで働く日本人国連職員が見た首都陥落の日
聞き手・加藤あず佐
アサド政権の崩壊へと突き進んだシリア情勢。首都ダマスカスにある国連児童基金(ユニセフ)シリア事務所の根本巳欧(みおう)・副代表によると、緊迫した状況のなかで首都はほぼ1日で陥落した。しかし、反体制派の攻勢が始まってから電気や水道などのインフラが不安定な状況が続いている。ユニセフによると、シリアでは約14年にわたる内戦で、人道支援を必要とする子どもは約750万人にのぼる。今回、さらに約5万人が避難を余儀なくされ、その大半が子どもと女性だとみられている。
――反体制派がアサド政権の打倒を宣言した8日のダマスカスの様子は。
明け方4時ごろに銃声で目が覚めました。祝砲なのか、(シリア国内の軍事拠点を狙った)イスラエル軍による空爆か分かりませんが、何度も爆発音が聞こえました。街中には逃げ惑うような人々の姿が見られ、夕方から明け方にかけて外出禁止令が出されました。
翌日9日になると少し静かに…
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