憧れのスイスの国連本部……なのに薄暗かった理由 特派員メモ

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森岡みづほ
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@ジュネーブ

 6月に初めてスイス・ジュネーブの国連欧州本部に行った。各国の旗がはためき、窓の外には輝くレマン湖が見える。まさに教科書や本で見た景色だ。

 なのに、館内がやけに薄暗い。エスカレーターも止まっている。午後7時半には「閉館だ」と追い出されてしまった。

 10月に情報局長のアレッサンドラ・ベルッチさんと話して謎が解けた。国連は深刻な予算不足だという。

特派員メモ

世界各地で日々ニュースを追っている朝日新聞記者が取材や暮らしの中で感じたことをつづった「特派員メモ」。トランプ前米大統領の返り咲きなど、大きな国際ニュースが相次いだ2024年を振り返ったコラムを年末にまとめて配信します。長年紙面でご愛読いただいているコラムをお読みください。

 国連の予算は193の加盟国が経済規模などに応じて分担する。昨年は割り当てが最大の米国など約50カ国が満額を払わなかった。光熱費の高騰も予算切迫に追い打ちをかけた。

 昨秋、赤字になるおそれが出…

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この記事を書いた人
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛