@ジャカルタ
サッカーワールドカップ(W杯)のアジア最終予選で、日本は敵地でインドネシアと対戦した。その試合の前夜、もう一つの負けられない代表戦が開かれた。両国記者の親善試合だ。
主催したのはインドネシアの記者たち。今年から始めた取り組みで、国内での代表戦に合わせ、対戦国のメディアに親善試合を提案してきた。試合にはある願いが込められている。
特派員メモ
世界各地で日々ニュースを追っている朝日新聞記者が取材や暮らしの中で感じたことをつづった「特派員メモ」。トランプ前米大統領の返り咲きなど、大きな国際ニュースが相次いだ2024年を振り返ったコラムを年末にまとめて配信します。長年紙面でご愛読いただいているコラムをお読みください。
2022年、現地のプロリーグの試合後に暴動が起き、事態を収拾しようと警察が催涙弾を発射。混乱で130人超が死亡した。
親善試合の主催者のタフィクさん(35)は「あの事故でインドネシアのサッカーファンは『熱狂的で怖い』という印象が広がった。親善試合を通じ、そのイメージを払拭(ふっしょく)したい」と話す。
キックオフは午後10時過ぎ。ジャカルタ市内のサッカー場に、仕事を終えた記者ら50人超が集まった。私もユニホームに着替え、日本チームに加わった。試合中は敵味方問わず、ファインプレーに拍手と歓声が飛び交った。
未明まで続いた熱戦は2―0…
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