いい加減を楽しんで パプリカのダンス監修者が勧めるマルチスポーツ

有料記事子どもとスポーツ

構成・藤田絢子
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マルチスポーツを考える

 長年、遊びを通した子どもの心と体の育ちについて研究してきた山梨大学の中村和彦学長に、発育発達学の視点から見るマルチスポーツの効用について聞いた。

     ◇

 子どもの運動との出会いは遊びから始まります。しかし、日本では1970年代後半から遊びをとりまく環境が変化し、遊ぶ子どもが減っていきました。代わりにスポーツ少年団などで競技スポーツが普及し、早いうちから特定のスポーツをする子どもが増えました。

 こんな調査結果があります。走る、投げるなど七つの基本的な動きを85年と2007年の幼児で比較したところ、07年の5歳児は85年の3歳児と同程度の発達段階を示しました。07年の小学3、4年生はその22年前の5歳児と同程度でした。特定のスポーツに絞られることで、遊びで得られるはずだったさまざまな動きが身につきにくくなっていると言えます。

 子どもは、動作の習得や運動…

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この記事を書いた人
藤田絢子
スポーツ部
専門・関心分野
レスリング、スポーツと社会