第2回青学、駒沢ではなく国学院へ 選手が共感した前田監督のスカウト戦略

有料記事赤紫の挑戦 国学院大、学生駅伝3冠へ

加藤秀彬 安藤仙一朗
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 青学大原晋監督が、国学院大の選手たちを次々と分析していた。12月10日、箱根駅伝前の恒例行事「監督トークバトル」での一コマだ。

 「4年生の佐藤快成君は登りが得意ですよね。僕は高校時代からスカウトしていまして……」

 国学院大の前田康弘監督は誇らしげに反応した。「佐藤君は、駒沢と青学からスカウトをもらっていますので」

 いまの国学院大の選手たちは、他の強豪校の勧誘を断り、入部した選手が少なくない。

 エースの平林清澄(4年)も、青学大と駒大から勧誘されている。

 「キャラ的には、青学大だと思う。うちに来てくれたらよかったのになあ」と原監督。駒大の藤田敦史監督も「前田監督のところに行ってしまったので非常に残念」。

 今やマラソンの学生記録保持者となった平林を逃し、唇をかんでいる。

 国学院大はまだ箱根駅伝での優勝経験がない。2011年に初めてシード権を獲得したが、15年は予選会で敗退。近年まで不安定な成績が続いていた。

 そのチームに、なぜ有力選手が集まったのか。07年からチームを率いる前田監督にとって、転機がある。

 本大会で2桁順位に甘んじて…

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この記事を書いた人
加藤秀彬
スポーツ部
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陸上、サッカー、海外スポーツ
安藤仙一朗
スポーツ部
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高校野球、駅伝
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    サンキュータツオ
    (漫才師・日本語学者)
    2024年12月31日20時17分 投稿
    【視点】

    <「あのチームに行っても、レギュラーは難しいんじゃない?」>から、 <「初優勝しよう!」> は、おなじ状況を伝えるのでも、相手に魅力的に映る表現ですね。 この発想って、いまの日本全体に必要なのではないでしょうか。 どこかで自分は不幸で、不遇

    …続きを読む