機械式駐車場の受注調整繰り返す 公取委が5.2億円の課徴金命令へ

高島曜介
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 機械式駐車場の受注調整を繰り返したとして、公正取引委員会は27日、駐車場設備メーカーと代理店の計6社の独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、うち5社に排除措置命令を出し、うち4社には計約5億2千万円の課徴金納付命令も出す方針を固めた。関係者への取材でわかった。

 関係者によると6社は新明和工業兵庫県宝塚市)、住友重機械搬送システム(東京都品川区)、IHI運搬機械(同中央区)、日精(同港区)、日本コンベヤ(同千代田区)のメーカー5社と住友の代理店1社。IHIは課徴金減免制度(リーニエンシー)に基づき違反を申請していたとみられ、命令の対象とならない見通し。

 IHIを除く5社のうち、日本コンベヤ以外の4社に課徴金納付命令を出す。他に日成ビルド工業(金沢市)などメーカー2社も調査を受けたが、違反はなかったと判断されたとみられる。公取委はすでに処分案を通知し、各社の意見を聞いた上で結論を出す。

 関係者によると、6社は遅くとも2017~18年以降、ゼネコンなどが発注するマンションやビルなどの機械式駐車場の見積もり合わせで、事前に各社の担当者が連絡を取り合って受注する社と価格を調整していたという。

 機械式駐車場の市場規模は約300億円。違反認定を受けたメーカーが国内シェアの大半を占めるという。各社が協調して値下げ圧力に対抗した結果、価格競争が働かず、受注額の高止まりにつながっていたと公取委はみている。

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この記事を書いた人
高島曜介
東京社会部|調査報道担当
専門・関心分野
事件、外交、安全保障