変わるタレントと所属事務所の関係 「のん」さんの独立などで問題に

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宮田裕介 滝沢文那
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 公正取引委員会は26日、音楽・放送業界の契約やトラブルをめぐる初の実態調査の結果を発表した。俳優ら芸能人との契約は全て口頭だけの事務所が約3割あった。俳優らからは、事務所の移籍や独立を妨害され、芸名の使用を制限されたといった例も寄せられた。 

 芸能界では近年、所属事務所とタレントの関係が世間をにぎわせてきた。大きな注目を浴びたのが、二つの事案だ。

 NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年)に主演した能年玲奈さんが、事務所との関係が悪化し、16年に芸名を本名から「のん」に改名して独立。国民的アイドルだったSMAPは、解散後の17年に元メンバー3人がジャニーズ事務所(当時)を離れた。いずれもテレビ番組の出演は激減した。

 一連の出来事を受けて、公取委は芸能界の契約問題に大きな関心を抱いたとみられる。18年には、公取委の有識者会議が個人で直接仕事を請け負う「フリーランス」の働き方について、芸能界も含めて企業側が個人の移籍を制限などすれば、独占禁止法違反にあたる場合があるとの見解を示し、19年には、元SMAPの3人のテレビ出演などをめぐり、ジャニーズ事務所に異例の「注意」を行った。

 同時期には、芸人らが反社会的勢力の宴会に参加して金銭を受け取った「闇営業」問題をきっかけに、吉本興業が約6千人とされた所属タレントの大半と紙の契約書を交わさず、口頭で契約を結んでいたことが明らかになる。当時の公取委事務総長も定例会見で、「契約書面がないということは、問題がある」と指摘した。

「業界の慣習にメスが入った」

 これらが耳目を集めたことで…

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この記事を書いた人
宮田裕介
文化部|メディア担当
専門・関心分野
メディア、放送行政、NHK
滝沢文那
文化部|放送担当キャップ
専門・関心分野
放送・芸能、批評、思想、文学、演劇