【往路詳報】青学2年連続7度目V 5区若林が中大かわす 箱根駅伝
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は東京・大手町から神奈川・芦ノ湖までの往路(5区間、107・5キロ)が2日にあり、前回総合優勝の青学大が5区で逆転し、5時間20分2秒で2年連続の7度目の往路優勝を果たした。4区までトップだった中大が1分49秒差の2位で、5区で順位を三つ上げた早大が首位と2分30秒差で3位に入った。
青学大は1区で10位と出遅れたが、2区の黒田朝日(3年)が3位に押し上げた。4区の太田蒼生(4年)が区間賞の走りをみせ、1区からトップだった中大との差を45秒に縮めた。3度目の5区を担った若林宏樹(同)が9・5キロ付近で逆転し、そのまま逃げ切った。
4位に駒大が入り、5位創価大、6位国学院大、7位城西大、8位立大、9位東洋大、10位日体大と続いた。10位までに与えられる来年のシード権争いは、10位の日体大と11位の東京国際大、12位の中央学院大、13位の順大まで37秒差となっている。(記録は速報値)
【5区】(20・8キロ、小田原~芦ノ湖)
過去の箱根駅伝でいくつものドラマを生み出した山登り区間。国道1号最高地点の標高約874メートルまでを一気に駆け上る。
3・6キロ(函嶺洞門)地点では、トップの中大と2位・青学大の差が54秒に広がった。3位は1分29秒差で創価大。
本格的な山登りに入り、中大の園木大斗(4年)がペースダウン。青学大の若林宏樹(4年)が7・1キロ(大平台)地点で、その差を32秒に縮めると、9・5キロ過ぎで若林が逆転した。
早大は、前回大会で区間6位と好走し、「山の名探偵」とも称される工藤慎作(2年)が4位に押し上げ、15キロ過ぎには創価大をとらえて3位に浮上した。
そのまま青学大の若林が逃げ切り、5時間20分2秒(速報値)で2年連続7度目の往路優勝を果たした。
青学大の若林は3度目の5区だった。1年生では区間3位、3年生では区間2位と山のスペシャリスト。原晋監督からは「山の神」をもじり、「若の神」と呼ばれる。競技は大学までと決めており、大学卒業後は市民ランナーとして走り続けるという。陸上以外ではまっていることは「パズル」。
駒大は山川拓馬(3年)が2年ぶりの山登りに挑む。昨年11月の全日本大学駅伝では最終8区のアンカーを務めた。たすきを受けた時点で前の青学大との2分37秒差を、終盤に逆転。驚異の走りを見せた。今季は体の使い方を見直した。日本コンディショニング協会に通い、筋肉を鍛えるのではなく、整えることでフォーム改善に努めてきたという。「疲れても腰が反ることがなくなり、スムーズに走れるようになった」。趣味はプラモデル(車)、ゲーム、カメラなど。
【4区】(20・9キロ、平塚~小田原)
山登りの5区に良い形でつなぐために重要な区間だ。最後の3キロは緩やかな上りとなる。
中大の白川陽大(3年)が1キロ2分50秒ほどのペースで快調に首位をひた走る。3・5キロ付近で国学院大の青木瑠郁(同)がたすきを受けた時点で20秒差あった早大を抜いて5位に浮上した。
9・2キロ(二宮)地点では、独走する中大と1分33秒差の2位に創価大、1分45秒差の3位に青学大、2分52秒差の4位に駒大、3分差の5位に国学院大が続いた。
青学の太田、創価をとらえ中央を追走
13キロ過ぎ、青学大の太田蒼生(4年)が創価大の野沢悠真(3年)をとらえ、2位に上げた。
小田原中継所では、中大の白川がトップを守り、5区へ。青学大が45秒差に縮めて2位。創価大が1分15秒差の3位、駒大が2分17秒差の4位、国学院大が2分23秒差の5位、早大が2分54秒差の6位で続いた。
日体・順天堂・立教…シード権争いも混戦に
シード権(10位以内)争い…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら