10日にかけ東北、北陸、岐阜で警報級大雪か 気象庁など緊急発表

力丸祥子 田渕紫織
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 10日にかけ、日本付近の上空には強い寒気が流れ込み、平地を含む広い範囲で大雪となるおそれがある。気象庁国土交通省は8日、大雪に関する緊急発表を出し、過去には大規模な車の立ち往生が発生したこともあることから、不要不急の外出を控えた上で、予定の変更やテレワークの活用を呼び掛けた。

 気象庁によると、8~9日に日本海の低気圧が東へ進み、雪雲が発達。同庁気象監視・警報センターの細見卓也所長は、年末年始に災害級の大雪をもたらした「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が再び形成されたと説明。今回の寒波も同程度と予想され、「広範囲で長期間にわたるのが特徴」と話した。

 9日を中心に東北南部の日本海側、北陸、岐阜県では降雪が強まり、警報級の大雪となる可能性がある。降雪が続く地域では、積雪や路面凍結、猛吹雪による交通障害に警戒が必要だ。2018年2月の福井県の大雪では、車両約1500台が巻き込まれる立ち往生が発生した。22年には新潟県の国道で立ち往生が発生し、解消までに約30時間を要した。

 10日正午までの24時間に予想される降雪量は多いところで、東北、北陸、東海、中国で70センチ▽北海道、関東甲信、近畿で50センチなど。能登半島地震の被災地では、地震で損傷した家屋が、積雪の重みで倒壊するおそれがある。10日にかけて海がおおしけとなる見込みで、損傷を受けた沿岸施設の周辺では、越波による浸水にも注意が必要だという。

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この記事を書いた人
力丸祥子
東京社会部|気象庁クラブ
専門・関心分野
防災、合意形成
田渕紫織
東京社会部|災害担当
専門・関心分野
災害復興、子ども