ウクライナ軍捕虜の北朝鮮兵「ここで暮らしたい」 1人は帰国希望か

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ロンドン=藤原学思 ソウル=河野光汰
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 ウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣された北朝鮮兵について、韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は13日、約300人が死亡し、約2700人が負傷したとみられると国会に報告した。出席議員らが明らかにした。ウクライナ側は12日、捕虜にした2人の北朝鮮兵の映像を公開。1人は北朝鮮に帰りたい意思を、1人はウクライナに残りたい考えを示している。

 ウクライナや韓国、米国の発表によると、ウクライナ軍との戦闘のためにロシア南西部クルスク州などの前線に派遣された北朝鮮兵は1万~1万2千人に上るとみられている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は12日夜、通訳を介してウクライナ保安局(SBU)の質問に応じる2人の捕虜の映像を公開した。

 1人はウクライナとの戦闘だとは知らなかったと明かしたうえで、上官から「訓練を実戦のようにやると言われた」と話した。横で同僚たちが死ぬのを見て隠れていたが、5日に負傷したという。

 「北朝鮮に戻りたいか」と問われると、朝鮮語で「ウクライナの人たちはいい人ですか?」と聞き返したうえで、「ここ(ウクライナ)で暮らしたい」と話した。

 あごを負傷しているもう1人…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
河野光汰
国際報道部
専門・関心分野
事件、国際情勢、スポーツ
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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2025年1月13日20時7分 投稿
    【視点】

     この記事で言及されている2人の北朝鮮人捕虜は、マスメディアで報道されることや(モザイク処理がなされるにせよ)写真が公表されることについて、明示的に同意しているのでしょうか? 「捕虜の待遇に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約(

    …続きを読む