(ひととき)父のノート

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 今年の初め、85歳の父が、がんで亡くなった。

 実家から離れて暮らす私は、体調がすぐれない父はテレビを見るか寝ているだけだと思っていた。でも、違った。それを知ったのは、父の遺品を整理していたときだった。

 表紙に「天声人語 書き写しノート」と印刷されている何十冊ものノートを棚の奥から見つけた。

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