音楽として、こういう線があるとすれば、この線が構成をとっていて、聞き手の中で同じものがつながったぞ、次に変わった、元に戻った、こういう掛け合い、これはドラマでも同じです。変化を見せるためにどうするか。というと、安定させるところが必要なわけでしょう。そういうことを説いているのが、理論であったり、コードの循環です。そんなものを勉強しようがしまいが、本当は表現ということを考える。そのデッサンが、一番日本人に難しいのが音の世界なのです。これが一番難しいのです。空間の世界、こういう紙の世界だと、我々日本人はすごく得意です。この白紙は色が微妙に違うといえば、皆にも分かるでしょう。でも、中には同じホワイトではないかという人もいます。