A.体といっても、足のつま先から、頭のてっぺんまで各所部位がありますね。歌の時は、いろんな意味で体全身を使うと言っても過言ではないと思います。
頭は、共鳴させたり、音を当てるときの焦点として使います。喉には声帯があり、音はここで鳴らして作られます。喉の奥の咽頭部分も、音を共鳴させるためには、柔らかく空間を開けておく必要があります。口蓋も上方向に上がっていることがベターです。
肺は空気を取り込むために必要ですし、それを覆っている肋骨は、肋間筋がより動きやすければ肺にも自然に息が入りやすくなります。それをコントロールするのが横隔膜で、息を吸ったら横隔膜はさがり、吐くときに上がるのですが、これを維持することが、息の支えになります。それを支えるためには、腹筋、背筋などが働きます。その筋肉をしっかり使うためには、下半身でしっかり立てている必要があります。上半身と下半身をつなぐ腸腰筋に意識を向けたり、ハムストリングと呼ばれる太ももの裏の筋肉をよく意識し、ストレッチし、鍛えておくと役に立ちます。
私も、ストレッチは、必ずハムストリングからやるように習慣をつけています。さらには足の裏です。足の裏に筋肉があります。ここが地面と接するわけですから、とても重要です。という風に、体全体を総動員して、声を出す楽器を作り上げていくのです。(♯β)