会社員の多くが、50代になると管理職から外される「役職定年」を迎える。どんな気持ちで、その時を迎えるのだろうか。
法政大大学院教授の石山恒貴さん(54)とパーソル総合研究所は2017年、40~60代のミドルシニア世代の社員約4700人にアンケートを行った。
役職定年を経験した会社員には、こんな回答が並んだ。
「夜も眠れない日が続いた」
「このままでは廃人になると感じた」
「会社っていったい何だったのか」
出世競争とモチベーション
調査をした同研究所の主任研究員、小林祐児さん(36)は「強い失望感を示す言葉が多く、衝撃を受けた」と振り返る。
企業にとって役職定年は、人…