花組のアニキはひげが似合う 元宝塚男役瀬戸かずやのダンディズム

すみれ Forever

河合真美江
[PR]

すみれForever:34

 下級生時代はつらかったんです。宝塚大劇場以外の公演になかなか出られなくて。出演者発表の紙がはられるたびに、毎回合格発表みたいで、見にいくのが怖かった。苦しみながら、ちっちゃい階段をのぼってきました。積み重ねです。「瀬戸さん、すごい」と下級生に言われることもあるけれど、みんなと同じように壁にぶちあたってきたんだからって。ちょっとでも回避できるなら助けてあげたいと思ってきました。

宝塚歌劇団OGのみなさんが、次の人を指名しながらリレー形式で登場するインタビュー企画。今回は元月組トップスターの瀬奈じゅんさんから、瀬戸さんへ。インタビューの詳報は後日、朝日新聞デジタルにアップします

 新人公演を卒業して、初めてひげをつけて父親役をしました。そこから、おじさん研究です。色気があるとか大人っぽいと言っていただけるようになったのは、自分でも不思議ですが。そのうちひげをつけると落ち着くようになった。やばいですよね。轟(とどろき)悠(ゆう)さんにも「ひげが似合うねー」と言われたんです。

 退団については早くから考えていました。のびのびとしたいい面々が育っていて、上でふさいではいけないなと。花組の男役で終わりたいとも思っていました。退団公演はコロナに振り回されて、何が起こるかわからない状況下。毎日全力でした。そして18年見てきた大劇場千秋楽の光景が無観客。衝撃でしたが、拍手が聞こえたんです。

トークショーや初コンサートが決定しました。新しい一歩を踏み出す春へ。最後に出演情報があります

 背中で語れる男役を目指してきました。めらめらとした炎が届くように、情熱的な男役でありたいと。自分を貫いてきてよかった。

 4月に初のコンサートを開きます。男役瀬戸かずやを離れた今は自分さがしです。自分軸が太く、色づいていったらいいですね。

トークイベント「私らしい歩き方」 2月26日開催

 瀬戸かずやさんは2月26日、朝日新聞社の開く「宝塚OGイベント 瀬戸かずやトークショー~私らしい歩き方」に出演します。宝塚時代を振り返りながら、新しい道に踏み出した思いを語っていただきます。詳細は後日、朝日新聞デジタルに掲載します。来月の「月刊タカラヅカ」でも紹介する予定です。

花の名前の初コンサート ゲストに真琴つばささん、真飛聖さん

出演情報

 「The ALSTROEMERIA―アルストロメリア―」 4月29日~5月1日に東京・サンシャイン劇場。5月6~7日に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。構成・演出・振付はANJU、スペシャルゲストに真琴つばさ、真飛聖。詳細は公式HP。

ニュースレター[月刊タカラヅカPlus]を創刊します

タカラヅカをもっと近くに。スターのインタビューやOGの活躍をお届けします。こちらから登録できます。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
河合真美江
文化部|宝塚歌劇・文芸担当
専門・関心分野
女性の生き方、宝塚歌劇、グリーフケア