「自分はいいけど……」 夫婦別姓めぐり、議員が口にした宗教の存在
元首相の銃撃事件で注目されている、政治と宗教のつながり。選択的夫婦別姓の導入を目指して政界に働きかけてきた井田奈穂さんは、今回の事件より前から陳情の現場で、宗教団体の存在を感じてきたと言います。そこで目にしたものとは。話を聞きました。
――井田さんは選択的夫婦別姓の導入を政治家へ働きかけるロビー活動をしてきましたね。
「4年前に活動を始めました。それから間もなく、地元の自民党国会議員に相談に行きました。その議員は賛成の立場で、たくさんのアドバイスをくれましたが、まず言われたのが『自民党本部に行きなさい。政調会とか、あとは地方議会からも、とにかく陳情しなさい』。そして、何回目かにお会いした時に忠告されたのが、『神社の団体にも陳情しなさいよ。そこがストップをかけてるんだから』ということでした。『支持団体がOKしなければ動かないのが国会議員』とも言われました」
――宗教団体の存在を意識するようになったのですね。
選択的夫婦別姓の陳情を政治家に続けるなか、目にした宗教の存在。それがどのように政治を変えていく「壁」になっているのか、井田さんの経験を聞きました。
以前から存在した政治と宗教のつながり
「当時はそうとは知らなかっ…
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