学校に行かない子?行けない子? 五味太郎さんから戸惑う大人たちへ

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田渕紫織
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 夏休み明け、子どもに「学校に行きたくない」と言われて、戸惑っている親もいるかもしれません。絵本作家の五味太郎さんは、親たちへのメッセージを送ります。

 ――夏休み明けに、子どもに「学校に行きたくない」と言われて戸惑っている親たちもいると思います。

 「9月病」ってやつか。なんでも学校に都合の悪いことは病気にしちゃうよね。そんな病気あるわけないから、まあ、「9月現象」ぐらいが妥当でしょう。

 自我の強い子ほどそういう現象が起きるんじゃないかなあ。翻って、自我の感覚がない子ほど、気楽で対応力があるということになるのかもしれない。

 でも対応力というのは、指示がないと何もできないタイプの能力だから、そういうタイプの人が多い社会というのは、かなり難しいよね。限界も来るよね。

「余計なお世話」とは

 ――子どもが「学校に行きたくない」と言うのは勇気がいると思います。

 親の顔色を見ると、学校に行きたくないと言い出せなくなる子も多いらしいよね。

 子どもの社会は学校と家庭だけだから、先生の顔色を見て、親の顔色を見て、友達の雰囲気を見て、自らの行動を決定するしか手がない。

 まったく俺の勝手な見方かもしれないけれど、子どもってみんないいやつで、かなりイケてるやつらなんだよ。

 あえて大人が介入する必要があるのは、命にかかわる、それこそセーフティーネットっていう次元だけだと思うよ。それ以外は「余計なお世話」が入ってきてしまう。

 ――余計なお世話とは、例えば?

 子どもだけじゃないかもしれ…

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この記事を書いた人
田渕紫織
東京社会部|災害担当
専門・関心分野
災害復興、子ども
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    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2022年8月29日9時28分 投稿
    【視点】

    「『何も言わないで、ちょっと待って』というモードになって、じっとしてぼーっとして模索するための、インターバルのような時間と場所が必要なんだよ」というのは、大人も同じだと思います。 ぼーっとしている時間を「もったいない」と思ってしまう感覚っ

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