荒れた大学を立て直した名伯楽 「選ばれたい」守田英正が語った決意

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勝見壮史
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 部員は三十数人いたが、正式な名簿すらない。およそ四半世紀前、大学界きっての強豪、流通経済大サッカー部は、そんなチームだった。

 今では全国から部員が集まり、約250人の大所帯。これまでに輩出したプロ選手は150人超に上る。ただ、ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表に流通経済大出身の選手が選ばれたことはない。

 現代表の攻守の要に成長したMF守田英正(27、スポルティング)。けがの状況が心配されたが、晴れて流通経済大から初のW杯メンバー誕生となった。

 流通経済大の顔である中野雄二監督は、ほおを緩ませる。

 「直接自分が教えた、携わった子が、もしその舞台に選ばれれば、正直にうれしいですよね。私が育てたとか、私がすごいとか、そんな思いではありません。携わった子がそこまでになったんだという、うれしさがあります」

 東京から電車でおよそ1時間、茨城県龍ケ崎市にある小さなサッカー部を中野監督が任されたのは1998年だった。

 「強くしたいとは思いました。でも、まさかこんなに大学サッカーでタイトルを取れるチームになるとは思えなかったですよ」

 たばこを吸っていた学生も少なくなかった。週末になると車で遊びに出かけて、練習をさぼる選手もいた。

 「まさに『スクール・ウォー…

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この記事を書いた人
勝見壮史
スポーツ部次長|サッカー担当
専門・関心分野
サッカー、ノルディックスキー
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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2022年11月2日18時49分 投稿
    【視点】

     流通経済大学が躍進した理由がよくわかる記事です。先に大学附属の高校が強くなって、そこの選手が進学するから強くなったのだろうと思い込んでいました。中野監督の努力がよくわかりました。  そして、その歩みは、全日本大学ラグビー選手権で帝京大学

    …続きを読む