第7回教育のつもりが虐待に? 「たくましい子に育てたい」に潜むリスク

有料記事崖っぷちの保育 ~子どもの安全を守るには~

聞き手・中井なつみ
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 虐待など「不適切な保育」のリスクは、「教育」「しつけ」としておこなわれる保育の中にも潜む――。保育現場のリスクマネジメントの専門家、遠藤登さんはそう指摘します。保育現場で子どもたちを守るためにできることは何か、聞きました。

 ――各地で「不適切な保育」が明らかになっていることをどう感じていますか。

 大きな理由の一つには、それぞれの園が持っている「保育方針」「特色」の独りよがりな解釈による関わりなどがあります。それが、知らず知らずのうちに、不適切な行為につながってしまうケースが多いと考えています。

 最近、保育現場にも「子どもの人権に配慮する」という考え方が広まってきましたが、まだ「教育」や「しつけ」という観点から、「子どもが自らを律して、自らを正すようにしよう」と、即時性の高い外発的動機付け(賞罰や強制による動機付け)に頼りがちです。

 そのゆがみに気付けず、声掛けや行動がエスカレートしてしまった先に、不適切な保育や虐待があるのでは、と感じています。

 ――問題となりうる保育方針には、どのようなものが具体的にあるのでしょうか。

 たとえば、「心身ともにたく…

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連載崖っぷちの保育 ~子どもの安全を守るには~(全13回)

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