マスク個人判断になっても「着用率は高止まりの可能性」 専門家分析
新型コロナウイルス対策のマスク着用が「個人の判断」になった13日、「政府の方針が変わっても、マスクの着用率は高止まりする可能性がある」という分析結果を専門家らが公表した。
公表したのは、東京大の仲田泰祐准教授(経済学)と一橋大の高久玲音准教授(医療経済学)。昨年8月~今月、20~79歳の男女に毎週1千人ずつアンケートし、男女比と年齢構成比が国勢調査と同じになるようにして分析した。
マスクの着用状況については、「人通りの少ない街中を歩いている」場面では6割前後が「常にしている」「おおむねしている」と答え、この半年間ほぼ変わらなかった。
一方、同じ場面で「外してもよい」と考える人は、1月第2週の57%から3月第1週には67%にまで増えた。政府が1月20日、「コロナの5類移行」を表明した影響とみられるという。
これらの結果から、同じ場面で「外してもよいと考えているが、何らかの理由で着用している」人は、1月第2週の33%から3月第1週には45%に増えていたことがわかった。
また、着用するかどうかの判断材料は、3月第1週時点で「居住地の感染状況」が51%で最も高く、次いで「周囲の人の着用状況」が35%、「慣れ」も25%あった。「政府の方針・見解」「専門家の方針・見解」はいずれも16%と低かった。
高久准教授は「外してもよいと考えながら着ける人には、『同調圧力』が働いている可能性が高い。感染が落ち着き、『自分は周囲の目を気にして着けていたんだ』と自覚する人が増えたのかもしれない」と分析する。
さらに今後、判断材料として「政府、専門家の見解・方針」より「周囲の状況」「慣れ」を重視する傾向がつづけば、「政府の方針が変わってもマスク着用率には大きな影響がない可能性がある」とみる。
仮にマスクを外す人が増えれ…
- 【視点】
日本における「個人の判断」というのは、「周りと違った行動をとっていないかを確かめ、周りと同じことをする」ということ、ですよね。たいていの場合。
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