「農作業、『ぼっち』とばかに」 長野の殺人容疑者、母親に動機説明

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鶴信吾 高億翔
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 長野県中野市で、男女4人が殺害された事件で、警察官を射殺した殺人容疑で逮捕された農業の青木政憲容疑者(31)が、事件を起こした動機について、死亡した女性2人に「『(ひとり)ぼっち』だとばかにされた」などと母親に説明していたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 母親は「息子の思い込みだと思う」と話しているといい、県警は、母親への聴取でこの内容を把握。青木容疑者が2人への恨みを一方的に募らせ、事件を計画したとみている。

 捜査関係者によると、母親は県警の聴取に、自宅に立てこもった青木容疑者に、投降するよう説得を続けたと説明。その中で、なぜ事件を起こしたのかと尋ねると、青木容疑者は、死亡した村上幸枝さん(66)と竹内靖子さん(70)=ともに中野市江部=が事件前に「1人で農作業をしていることを『ぼっち』とからかい、ばかにしてきた」ために殺害したと話したという。

 また母親は、以前にも青木容疑者が、勤務していたジェラート店で同僚から「『ぼっち』とばかにされた」と不満を訴えていたこともあった、と話しているという。

2人の習慣踏まえ計画か

 地元住民らによると、村上さ…

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    江川紹子
    (ジャーナリスト・神奈川大学特任教授)
    2023年5月31日10時28分 投稿
    【視点】

    このニュースを見聞きするたびに、疑問が浮かぶ。  そのような動機で、こんなにもひどい事件が起こせるものだろうか。  そもそも、「ぼっち」というのは、どちらかというと若者言葉だろう。被害女性の年齢は66歳と70歳。この2人の口から、本当に

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    増田ユリヤ
    (ジャーナリスト)
    2023年5月31日19時15分 投稿
    【視点】

    このニュースを聞いたときに思い出したことがある。今から15年以上前に、北欧の国フィンランドの高校で起きた銃乱射事件だ。第一報では、8人が犠牲になり、10人以上の負傷者がいると報じられた。容疑者は、この高校に通う18歳の男子生徒。当時、学力世

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