騒いで笑って、こどもホスピス 病と闘う10代に「あたりまえ」を
重い病気を患い、入院や治療で友人との時間などを送れない中高生に、気兼ねなく過ごしてもらう施設が「TSURUMIこどもホスピス」(大阪市鶴見区)に今年完成した。10代をターゲットにしたこうした施設は全国に例がなく、関係者は「あたりまえの日々を取り戻す場に」と期待を寄せる。
花博記念公園鶴見緑地の広大な敷地の一角に立つTSURUMIこどもホスピス。小児がんなど重い病気の子とその家族を支援する機能を備え、利用するのは終末期の子どもに限らない。2月、宿泊施設などがあった2階を改装して「Teen(ティーン) Clubhouse(クラブハウス)」が開設された。ゲーム、カラオケ、映画鑑賞などができる個室を備え、宿泊もできる。改装費の2800万円は寄付でまかなった。
悪性リンパ腫の闘病経験がある高校2年、長井優太さん(17)は、見学して「病気の人もそうじゃない人も一緒に遊べるのがうれしい。友だちを連れてきたい」と声を弾ませた。
看護師のスタッフが常駐しているが、安心して利用してもらうためで診療・治療を行う施設ではない。無料で利用でき、1人で来ても友人と来てもよく、ごろごろしたり語り明かしたりと過ごし方は自由だ。
TSURUMIこどもホスピ…