デコトラ120台、集結させたカリスマの伝説 元BOØWYも来た

有料記事

編集委員・副島英樹
[PR]

 戦国大名・毛利元就の地元に約120台の「デコトラ」が出陣?! 全国のトラック野郎たちが、派手な電飾に彩られた自慢の愛車に乗り込んで広島県に集まった。いったい何が起きたのか――。

 秋の好天に恵まれた3連休中日の9月17日。元就の本拠地として知られる同県安芸高田市高宮の太陽光発電施設「ウエストニュージーランド村ソーラーパーク」の駐車場には、北は「八戸」「宮城」ナンバーから、南は「熊本」ナンバーまでの大型トラックがずらりと並んでいた。

 福岡県からは浮世絵風の鮮やかな青のタンクローリー車も。岡山県からのデコトラ数台は、後部の極彩画を競うように並んでいる。

 大勢のファンや家族連れでにぎわい、「個性の塊」とも言えるデコトラに見入ってスマホに収め、一緒に記念撮影する人も絶えなかった。

 デコトラはすでに、日本の文化として定着しているのだろう。そのきっかけになったのが、61歳になる筆者も中高生時代に見た菅原文太主演の東映映画「トラック野郎」と言われる。

 昭和の1975年から79年にかけて公開された全10作シリーズだ。84年創刊の専門誌「カミオン」(芸文社)もデコトラ文化を育んできた。

 しかしなぜ、この地にデコトラが大集合したのか。

 それは、同市甲田町にデコトラマニア御用達のカリスマ板金職人がいるからだ。

デコトラ120台 カリスマ板金職人の地元・安芸高田に集結

高校時代にトラックを買った男 全国に呼びかけたのは…

 「沖田板金製作所」を営む沖田功治さん(51)。デコトラパーツの製作一本で勝負している。こだわり派のデコトラ野郎に愛され、一つずつの工程を手作業でこなす。注文は1年先まで埋まっているという。

 この沖田さんが「子供たちを…

この記事は有料記事です。残り1387文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
副島英樹
編集委員|広島総局駐在
専門・関心分野
平和、核問題、国際政治、地方ニュース