「もう終わらせたい…」東芝TOB成立、背景に物言う株主の疲れも?
杉山歩
「関係者の方々との対話の結果、当社として株式公開買い付け(TOB)に応募することといたしました」
東芝株の約10%を保有していたエフィッシモ・キャピタル・マネージメントは今月15日、JIPによるTOBに応じると明らかにした。これまで取締役の人事案を独自に出したり、株主総会の運営をめぐって第三者の調査を求めたりと、経営陣に様々な要求をする「物言う株主」の代表的な存在だった。
21日に公表されたTOBへの応募割合は78・65%。臨時株主総会で、少数株主の持ち分を強制的に買い取ることのできる3分の2を大きく上回った。エフィッシモをはじめ、3割程度の株を握っていた物言う株主も、今回は多くが賛成したと見られる。
TOBの価格についてJIPは昨秋、1株5200~5500円としていた。東芝の足元の業績が悪化したことで、最終的に1株4620円に下がった。関係者によると、大株主の中には7千~8千円台を想定していたところもあり、価格が「安すぎる」との不満もあったという。
それでもTOBに応じたのは…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら